「副業を自動化したいけれど、何を自動化すればいいのか分からない」。ツールを調べ始める前に、まずここで手が止まる……という人、多いと思います。
この記事では、1週間の作業を棚卸しして、3つの点数で比べ、最初の1つを決める方法を、そのまま書き込めるワークシート付きで紹介します。所要時間は、読むだけなら約8分です。棚卸しそのものは、1日3分ほどを7日間続けます。一緒にやっていきましょう。
- 自動化する作業を「思いつき」で選ぶと失敗しやすい理由
- 1週間の棚卸しの進め方(記録用ワークシート付き)
- 「頻度×時間×ミスの怖さ」で点数をつける方法
- 点数が高くても外したほうがいい作業の見分け方
- 最初の1つを決める3つの質問
なぜ「何を自動化するか」で止まるのか
自動化は、作るのに時間がかかるわりに、節約できる時間は作業ごとに大きく違います。毎日5分の作業と、月に1回40分の作業では、どちらが得か、ぱっと見では迷いますよね。
そのため、気分や印象で選ぶと、次のどちらかになりがちです。
- 難しすぎる作業を選んで、途中で挫折する
- 効果の小さい作業を選んで、自動化しても楽になった実感がない
そこで、記録を取り、点数で比べるという順番で進めましょう。
全体像:3ステップで最初の1つを決める
| ステップ | やること | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 1週間の作業を棚卸しする | 毎日3分×7日 |
| 2 | 「頻度×時間×ミスの怖さ」で点数をつける | 15分 |
| 3 | 3つの質問で、最初の1つを決める | 10分 |
ステップ1:1週間の作業を棚卸しする
やり方は単純です。7日間、10分以上かけた作業を、その日のうちにメモします。完璧じゃなくて大丈夫です。メモ帳でもスプレッドシートでも使えます。
次の表を、そのままコピーして使ってください(記入例はダミーです)。
| 日付 | 作業名 | かかった時間(分) | 手順は毎回同じ? | 間違えると困る? |
|---|---|---|---|---|
| 10/19 | 記事公開後のSNS告知投稿 | 10 | はい | 少し |
| 10/19 | 問い合わせメールの返信 | 30 | いいえ | 少し |
| 10/20 | 経費の記録をスプレッドシートへ転記 | 25 | はい | とても |
| 10/21 | 記事公開後のSNS告知投稿 | 10 | はい | 少し |
| 10/22 | ネタ探しの情報チェック | 15 | はい | いいえ |
記録のコツは3つです。
- 作業名は動詞で書く(「転記する」「投稿する」)と、後で見分けやすい
- 「手順は毎回同じ?」を必ず書く。ステップ3で使う
- 同じ作業が出てきたら、行を追加して回数を数える
ステップ2:「頻度×時間×ミスの怖さ」で点数をつける
1週間分たまったら、作業ごとに3つの点数をつけていきましょう。
| 項目 | 1点 | 2点 | 3点 | 4点 |
|---|---|---|---|---|
| 頻度 | 月1回以下 | 週1回 | 週2〜3回 | ほぼ毎日 |
| 時間(1回あたり) | 5分以内 | 6〜15分 | 16〜30分 | 31分以上 |
| ミスの怖さ | 困らない | やり直せば済む | お金や信用に響く | ― |
3つをかけ算した数字が、自動化の優先度です。ミスの怖さは、手作業でミスしたときの被害の大きさです。人の手でミスしやすい作業ほど、自動化の価値が高くなります。
記入例(ダミー)を、実際に計算してみましょう。
| 作業 | 頻度 | 時間 | ミスの怖さ | 優先度 |
|---|---|---|---|---|
| 問い合わせメールの返信 | 4 | 3 | 2 | 24 |
| 経費の記録をスプレッドシートへ転記 | 2 | 3 | 3 | 18 |
| 記事公開後のSNS告知投稿 | 3 | 2 | 2 | 12 |
| 請求書の発行と送付 | 1 | 4 | 3 | 12 |
| 週次の数字のまとめ | 2 | 3 | 2 | 12 |
| ネタ探しの情報チェック | 4 | 2 | 1 | 8 |
| ダウンロードフォルダの整理 | 4 | 1 | 1 | 4 |
点数だけで選ぶと、1位は「問い合わせメールの返信」です。ですが、ここでそのまま決めるのはちょっと待ってください。次のステップで確認します。
ステップ3:3つの質問で、最初の1つを決める
点数の高い作業から順に、次の3つの質問に答えていきましょう。3つとも「はい」なら、最初の1つの候補です。
| 質問 | 例:問い合わせ返信 | 例:経費の転記 |
|---|---|---|
| 手順は毎回同じか? | いいえ(内容が毎回違う) | はい |
| 入力と出力がはっきりしているか? | いいえ | はい(元データ→転記先の表) |
| 失敗しても取り返せるか? | はい | はい(元データは残る) |
問い合わせ返信は、点数は1位でも判断が必要で手順も毎回違うため、最初の1つには不向きです。そこで、2位の「経費の転記」が最初の1つになります。
決めたら、このシートを1枚書く
自動化に入る前に、次の項目を埋めておきましょう。ここが書けないなら、まだ決めるのが早いというサインです。
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
- 6
- 7
- 8
作業名:経費の記録をスプレッドシートへ転記
今の手順(5〜10行):
1. (手順を書く)
入力は何か:(例:元データの表)
出力は何か:(例:転記先のシート)
成功の確認方法:(例:件数と合計が一致する)
失敗したときの戻し方:(例:元データはそのまま残す)
作る期限:1週間以内作業に合わせて、ツールを選ぶ
作業が決まったら、使うツールの目安はこちらです。
| 作業の種類 | 向いているツール |
|---|---|
| スプレッドシートやGmailの操作 | GAS(Google Apps Script) |
| 複数のサービスをつなぐ | n8n |
| ファイルやCSVの処理 | Python |
それぞれの使い分けは、こちらの記事にまとまっています。
自動化スタック総覧|GAS・n8n・Python・Notionの使い分け
つまずきやすい点
- 棚卸しが3日で止まる:全部書こうとしなくて大丈夫です。10分以上かかった作業だけ、3日分でも点数はつけられます
- 点数がほとんど同じになる:同点なら、「手順を紙に書き出せる」ほうを選びます。書き出せない作業は、自動化もしにくいです
- 点数が低い作業しか残らない:点数が低くても、練習台としてなら向いています。ダウンロードフォルダの整理は、入門として扱いやすい題材です
- 作るのに時間がかかりすぎる:回収できる見込みを、先に計算します。毎週25分短縮できる作業なら、1か月で約100分です。作るのに3時間(180分)かかるなら、約2か月弱で元が取れる計算です。この目安を超えるなら、作業を小さく分けます
まとめ
- 作業は思いつきで選ばず、1週間の棚卸しから始める
- 頻度×時間×ミスの怖さで点数をつけ、上位から3つの質問で確認する
- 最初の1つは、「手順が毎回同じ・入出力がはっきり・失敗しても戻せる」ものにする
まずは今日から、10分以上かかった作業を1行メモしてみてくださいね。1週間後には、自動化する作業の候補が数字で並びます。一緒に、最初の1つを見つけていきましょう。
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