【クイズ】無料版ChatGPTなどの生成AIを利用する際、情報漏洩やセキュリティリスクを最小限に抑えるために、原則としてチャット画面へ送信を避けるべき情報はどれですか?

無料版ChatGPTなどの生成AIを利用する際、情報漏洩やセキュリティリスクを最小限に抑えるために、原則としてチャット画面へ送信を避けるべき情報はどれですか?

  1. プログラミング言語の基本的な構文(例:Pythonのリスト定義)
  2. チームで使用する専門用語集
  3. 企業の機密情報や顧客の個人情報

正解はココをクリックして確認!

正解:3. 企業の機密情報や顧客の個人情報

下記に解説していますので、気になる方は確認してみてくださいね。

AIを利用する際の最も重要なガイドラインの一つは、機密情報や個人情報を送信しないことです。

特に企業の機密情報、顧客の個人情報、財務データなどの機密性の高い情報は、セキュリティ上の観点から絶対にアップロードしないよう徹底することが重要です。

API経由での利用の場合、OpenAIは入力データがモデルの学習に使われることはないと表明していますが、リスクはゼロではないため、慎重な対応が求められます。

便利なAI、でも使い方に注意が必要です

ChatGPT や Gemini、Claude といった「生成AI」は、まるで人と会話するようにプログラムを教えてくれたり、文章の添削をしてくれたりと、非常に便利な道具になっています。

でも、その便利さの裏には、「情報をAIに渡す」という行為が常にあるという点に注意が必要です。


AIに入力した情報はどこへいく?

ChatGPTのようなクラウドAIを使うと、あなたが入力した文章やデータは、インターネット経由でOpenAIなどの会社のサーバーに送信されて処理されます

つまり「入力内容=他人に見られるかもしれない情報」と考えるべきです

たとえOpenAIが「データは学習に使いません(※API利用時)」と表明していても、入力された情報が一時的にサーバーに渡ること自体がリスクとなります。


絶対にそのまま送ってはいけない情報

以下のような情報は、そのままAIに送ってはいけません。

特に企業や個人事業で利用している場合は要注意です。

情報の種類 具体例 理由
顧客の個人情報 名前、住所、電話番号、メールなど 個人情報保護法に違反するおそれ
社内の機密情報 未発表の製品情報、契約書、商談メモ 情報漏洩により信用喪失や損害の危険
認証情報 パスワード、APIキー、トークンなど システム不正アクセスのリスク

それでも使いたい!というときは「マスキング」がカギ

✅ マスキングとは?

個人や会社を特定できないように、入力情報を一部伏せたり仮名に置き換えることです。

例えばこんなふうに工夫します:

本来の情報 マスキング例
山田太郎さん 顧客Aさん/XXXさん
株式会社AI技研 某IT企業/自社名
080-1234-5678 080-XXXX-XXXX
APIキー (伏せ字)API_KEY_HIDDEN
✅ 重要なのは「特定できないようにする」ことです

マスキングをすることで、AIの支援を得ながらも情報漏洩のリスクを下げることができます


送っても大丈夫な情報とは?

OKな内容 具体例
プログラムの書き方 Pythonの関数定義方法、HTMLの構文など
一般的な文章 自分が書いたエッセイ、日記など(個人情報なし)
仮名・マスキング済みの社内資料 「顧客Aとの会話を要約したい」など(匿名化が前提)

安心して使いたい人へ:「ローカルAI」という選択肢

情報を一切インターネットに送らず、自分のパソコン内だけでAIを動かす方法があります。これが「ローカルAIチャット」です。

クラウドAIとローカルAIの違い
比較項目 クラウドAI(ChatGPTなど) ローカルAI(Ollama, LM Studioなど)
実行場所 外部サーバー 自分のPC(完全オフライン)
情報漏洩リスク あり(注意が必要) なし(閉じた環境)
導入の難しさ 簡単に使える 少し準備が必要
セキュリティ 入力に注意 機密データも処理できる

ローカルAIの導入例(初心者向け)

Ollama + Mistral
  • 軽くて早くて無料
  • Windows/Mac対応
  • 端末にインストール後、次のコマンドですぐ起動:
  • 1
ollama run mistral
LM Studio
  • 日本語対応も◎
  • ドラッグ&ドロップでファイル読込も可能
  • ChatGPTのような画面で使える

実際の活用シーンでの判断ガイド

シーン 入力してOK? 解決策
「この契約書の内容を要約して」 ❌ そのままはNG 顧客名・社名などをマスキング or ローカルAIで処理
「このコードにバグがあるか確認して」 ✅ OK 公開コードや匿名なら問題なし
「社内会議メモを要約して」 登場人物・社名をマスキングすればOK

AIを使う前に「送っていいか」立ち止まろう

判断の3ステップ:

  1. これは誰かに見られても大丈夫?
  2. 個人名や社名、電話番号などが含まれていない?
  3. 必要ならマスキング or ローカルAIに切り替える

これだけで、安全性はグッと高まります。


迷ったときの合言葉

「これは社外の人にSlackで送っても問題ないか?」

その答えが「NO」なら、そのままAIに送ってはいけません。



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◆かいと:IT担当
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