VPSを借りたら最初にやること|ユーザー作成・SSHの強化・ufwのチェックリスト【初心者向け】

前の記事では、自分のパソコンを練習用のサーバーに見立てて、SSH の鍵でログインしました。今回は、VPS を借りたら最初にやることをチェックリストにまとめます。

もし、最初の VPS で root のまま作業を続け、パスワードでのログインも開けっぱなしにしていたら…。あとで設定を直そうとしたときに、順番を間違えて SSH の設定を変えてしまうと、自分がログインできなくなることがあります。そうなると、VPS の管理画面のコンソール(=VPS の会社の Web 画面から開ける、サーバーを直接操作できる画面)から入って直すことになり、思った以上に時間がかかります。

この記事では、最初の設定をどの順番で、なぜやるのかを中心に説明します。手を動かすのは、自分のパソコンで安全に試せる部分(ユーザー作成・設定の確認・ufw のルールの下書き)だけです。SSH の設定変更と ufw の有効化は、締め出しのおそれがあるので文章だけで説明します。

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この記事でわかること
  • VPS を借りたら最初にやることの全体の順番
  • 作業用ユーザーを作って sudo を使えるようにする方法
  • 今の SSH の設定を、書きかえずに確かめる方法(sshd -T)
  • ファイアウォール(ufw)の考え方と、ルールの下書きのしかた
  • 締め出されないための「順番」と「戻り道」
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この記事の前提
  • sudo・apt を使える
  • ユーザーとグループ、パーミッションの意味がわかる
  • SSH の鍵ログインを一度やってみた(openssh-server が入っているとスムーズ)

まだの方は、前の記事「LinuxのSSH入門|鍵を使ってサーバーへ安全にログインする【初心者向け】」から読むのがおすすめです。

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用語メモ
  • タイムゾーン:どの地域の時刻を使うかの設定(日本なら Asia/Tokyo)
  • root:Linux の管理者ユーザー(ユーザー番号 0)。何でもできるので、ふだんの作業では使いません。いちばん上のディレクトリ「/(ルート)」とは別のものです
  • sudo:許可されたユーザーが、コマンドの前につけて、そのコマンドだけを管理者(root)の権限で実行するしくみ。パスワードを聞かれたら、root ではなく自分のパスワードを入れます
  • パーミッション:ファイルごとの権限の設定。「持ち主・グループ・その他の人」×「読む(r)・書く(w)・実行(x)」で決まり、ls -l の -rw-r--r-- のように表示されます

用語で迷ったら、連載のまとめ記事の「よく出てくる用語ミニ辞典」でも確かめられます。


結論:最初の30分でやることチェックリスト

順番 やること この記事での扱い
1 アップデートとタイムゾーンの確認 確認だけ試す
2 作業用ユーザーを作り、sudo を使えるようにする 試す(最後に消す)
3 作業用ユーザーに SSH 鍵を登録し、鍵でログインできるか確かめる 前の記事で練習済み
4 root ログインとパスワードログインを止める 文章だけ(今の設定の確認だけ試す)
5 ufw で SSH だけ通す ルールの下書きまで試す。有効化は文章だけ
6 自動アップデートとバックアップ Lv4 のバックアップの記事で

VPS 初期設定の順番

準備:練習用のディレクトリを作る

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mkdir -p ~/linux-practice/vps-test
cd ~/linux-practice/vps-test
pwd

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この記事の出力例について

ここから先の出力例は、Debian 13での実行例です(ユーザー名 kaito・パソコン名 demo のダミー環境)。UbuntuやWSL(=Windows の中で Linux を動かせる、Microsoft のしくみ)では、表示が少し違うことがあります。

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice$ mkdir -p ~/linux-practice/vps-test
kaito@demo:~/linux-practice$ cd ~/linux-practice/vps-test
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ pwd
/home/kaito/linux-practice/vps-test

STEP 1:アップデートとタイムゾーンを確かめる

VPS は、借りた時点のソフトが古いことがあります。まず、更新できるものがどれくらいあるかを見ます。

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sudo apt update
apt list --upgradable

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo apt update
Get:1 http://deb.debian.org/debian trixie InRelease [140 kB]
Get:2 http://deb.debian.org/debian trixie-updates InRelease [47.3 kB]
Get:3 http://deb.debian.org/debian-security trixie-security InRelease [43.4 kB]
Fetched 231 kB in 0s (4839 kB/s)
All packages are up to date.
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ apt list --upgradable

検証環境では、更新できるパッケージ(=ソフトをインストールしやすいように、ひとまとめにしたもの)がなかったため、apt list --upgradable は何も表示しませんでした。

本物の VPS では、このあと sudo apt upgrade で更新します。次に、時刻とタイムゾーンを確かめます。cron(=決まった日時に、コマンドをくり返し自動で実行してくれるしくみ)や systemd timer で「毎朝7時」に動かすとき、ここがずれていると時間がずれます。

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timedatectl

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ timedatectl
               Local time: Sun 2026-11-01 03:41:58 JST
           Universal time: Sat 2026-10-31 18:41:58 UTC
                 RTC time: n/a
                Time zone: Asia/Tokyo (JST, +0900)
System clock synchronized: yes
              NTP service: inactive
          RTC in local TZ: no

VPS は Etc/UTC(世界標準時)になっていることが多いです。日本時間にしたいときは sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo で変えられます。


STEP 2:作業用ユーザーを作り、sudo を使えるようにする

root のまま作業すると、打ちまちがい1つでシステムを壊せてしまいます。ふだんは作業用ユーザーで入り、必要なときだけ sudo を使います。ここでは練習として deploy というユーザーを作ります。

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sudo adduser deploy

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo adduser deploy
New password:
Retype new password:
passwd: password updated successfully
Changing the user information for deploy
Enter the new value, or press ENTER for the default
        Full Name []:
        Room Number []:
        Work Phone []:
        Home Phone []:
        Other []:
Is the information correct? [Y/n] Y

パスワードは画面に表示されません。Debian 13 の adduser では、Adding user … のような説明の行は出ず、すぐに新しいパスワードを聞かれます。Full Name などの質問は、何も入力せずに Enter で進め、最後の確認に Y と答えました。

sudo グループに入れると、sudo が使えるようになります。

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sudo usermod -aG sudo deploy
groups deploy

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo usermod -aG sudo deploy
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ groups deploy
deploy : deploy sudo users

sudo が並んでいれば OK です。users は、Debian 13 で新しく作ったユーザーが入る、ふつうのグループです。

本当に sudo が使えるか、deploy になって確かめてみます。

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su - deploy
whoami
sudo whoami
exit

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ su - deploy
Password:
deploy@demo:~$ whoami
deploy
deploy@demo:~$ sudo whoami
[sudo] password for deploy:
root
deploy@demo:~$ exit
logout

su - deploy のあとはプロンプトが deploy@demo:~$ に変わり、exit で kaito に戻りました。sudo で聞かれるのは、root ではなく deploy 自身のパスワードです。

Debian 13での実行画面

本物の VPS では、このあと前の記事と同じ手順で、自分のパソコンから ssh-copy-id -i ~/.ssh/id_ed25519_server.pub [email protected] のように鍵を登録し、鍵で deploy にログインできることを確かめます。ここが次の STEP の大前提です。


STEP 3:今の SSH の設定を確かめる(書きかえない)

SSH サーバーの設定は /etc/ssh/sshd_config と、/etc/ssh/sshd_config.d/ の中のファイルに書かれています。sshd -T を使うと、それらをまとめた「今の実際の設定」を書きかえずに見られます。

sshd -T は、SSH サーバー(前の記事で入れた openssh-server)が動いている状態で使います。前の記事の後片づけで SSH サーバーを止めた場合は、先に sudo systemctl start ssh で起動してから、次のコマンドを打ってください。

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sudo sshd -T | grep -Ei "^(permitrootlogin|passwordauthentication|pubkeyauthentication|port) "
ls /etc/ssh/sshd_config.d/

検証環境では、前の記事で SSH サーバーを止めたまま実行したため、4行の値は表示されず、次のようになりました。

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo sshd -T | grep -Ei "^(permitrootlogin|passwordauthentication|pubkeyauthentication|port) "
Missing privilege separation directory: /run/sshd
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ ls /etc/ssh/sshd_config.d/

⚠️
つまずきポイント:Missing privilege separation directory: /run/sshd

/run/sshd は、SSH サーバーを起動したときに作られるフォルダです。SSH サーバーを止めると消えるため、sshd -T や sshd -t がこの表示で止まります。設定ファイルがこわれたわけではありません。sudo systemctl start ssh で SSH サーバーを起動してから、もう一度打ってください。SSH サーバーが動いている VPS では、この表示にはなりません。

SSH サーバーが動いている状態で確かめると、Debian 13 の初期設定では、4つの値は port 22・permitrootlogin without-password・pubkeyauthentication yes・passwordauthentication yes でした(設定を変えずに確かめた値です)。without-password は「root は鍵でならログインできる」という意味で、prohibit-password と同じ設定です。passwordauthentication yes は、パスワードでもログインできる状態です。

ls /etc/ssh/sshd_config.d/ は何も表示しませんでした。このフォルダには、まだ追加の設定ファイルがないということです。

設定 意味 VPS でのおすすめ
PermitRootLogin root で直接ログインできるか no
PasswordAuthentication パスワードでログインできるか no(鍵だけにする)
PubkeyAuthentication 鍵でログインできるか yes
Port SSH の部屋番号 22 のままでも、鍵だけにすれば十分安全

設定ファイルの書き方がまちがっていないかは、sudo sshd -t で確かめられます。何も表示されなければ、書き方は正しいという意味です。

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sudo sshd -t
echo $?

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo sshd -t
Missing privilege separation directory: /run/sshd
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ echo $?
255

SSH サーバーを止めたままなので、ここでも同じ表示になり、echo $? は 255(失敗)になりました。SSH サーバーを起動してから実行すると、書き方にまちがいがなければ何も表示されず、echo $? は 0 になります(先ほどの、設定を変えずに確かめたときも 0 でした)。

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SSH の設定を書きかえる手順(この記事では試さず、文章だけで説明します)

本物の VPS で root ログインとパスワードログインを止めるときは、次の順番を守ってください。順番をまちがえると、自分も締め出されます。

  1. 作業用ユーザーに鍵でログインできることを、先に確かめておく
  2. sudo nano /etc/ssh/sshd_config.d/10-hardening.conf のように新しいファイルを作り、PermitRootLogin no と PasswordAuthentication no の2行を書く
  3. sudo sshd -t で書き方を確かめる(何も表示されなければ OK)
  4. sudo systemctl reload ssh で設定を読み直す
  5. 今のターミナルは閉じずに、別のターミナルから新しく SSH でログインできるか確かめる
  6. 入れなかったら、閉じずに残しておいたターミナルで、作ったファイルを消して reload し直す

それでも入れなくなったときのために、VPS の管理画面にある「コンソール(Web からのログイン画面)」の場所を、先に確かめておきましょう。

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ファイル名を 10-hardening.conf にする理由

上の手順で sshd_config 本体ではなく、sshd_config.d/ の中に番号つきの新しいファイルを作るのには、理由があります。

  • Debian の sshd_config は、最初のほうで sshd_config.d/ の中の .conf ファイルを読みこみます。中のファイルは、名前の順(00- → 10- → 50- …)に読まれます。
  • SSH サーバーは、同じ設定が何度も出てきたとき、最初に読んだ値を使います(あとから書いた値で上書きされるのではありません)。
  • VPS によっては、最初から 50-cloud-init.conf のようなファイルがあり、その中に PasswordAuthentication yes と書かれていることがあります。

つまり、sshd_config 本体の下のほうに PasswordAuthentication no と書いても、先に読まれたファイルの yes が使われてしまうことがあるのです。10- のように、ほかのファイルより前に読まれる番号をつけておけば、自分の設定が先に使われます(50 より小さい番号なら、00- などでもかまいません)。

書きかえたあとは、STEP 3 と同じ sudo sshd -T | grep -Ei "^(permitrootlogin|passwordauthentication)" で、実際に使われる値が no になったかを確かめましょう。この記事の検証環境では ls /etc/ssh/sshd_config.d/ が空でしたが、VPS では、書きかえる前にこのフォルダの中身を見ておくと安心です。


STEP 4:ufw で「SSH だけ通す」ルールを下書きする

ファイアウォールは、建物の入り口にいる警備員のようなものです。どの部屋番号(ポート)への来客を通すかを決めます。Debian や Ubuntu では ufw(Uncomplicated Firewall)が使いやすいです。

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sudo apt install ufw
sudo ufw status verbose

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo apt install ufw
Installing:
  ufw

Installing dependencies:
  iptables  libip4tc2  libip6tc2  libnetfilter-conntrack3  libnfnetlink0

Suggested packages:
  firewalld  rsyslog

Summary:
  Upgrading: 0, Installing: 6, Removing: 0, Not Upgrading: 0
  Download size: 627 kB
  Space needed: 3678 kB / 107 GB available

Continue? [Y/n] Y
…(途中省略)…
Setting up ufw (0.36.2-9) ...
Creating config file /etc/ufw/before.rules with new version
Creating config file /etc/ufw/before6.rules with new version
Creating config file /etc/ufw/after.rules with new version
Creating config file /etc/ufw/after6.rules with new version
Created symlink '/etc/systemd/system/multi-user.target.wants/ufw.service' → '/usr/lib/systemd/system/ufw.service'.
Processing triggers for libc-bin (2.41-12+deb13u4) ...
Processing triggers for man-db (2.13.1-1) ...
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw status verbose
Status: inactive

検証環境(Debian 13)には、ufw(=Debian・Ubuntu で使える、ファイアウォールをかんたんに設定するための道具)は最初は入っていませんでした(iptables など、全部で6個のパッケージが入りました)。sudo ufw status verbose は、Status: inactive の1行だけでした。

なお、ufw は sudo をつけて使います。Debian では、sudo なしで ufw status と打つと、-bash: ufw: コマンドが見つかりません(日本語の環境の場合)のように、コマンドそのものが見つからない表示になります。

これは、ufw が管理用のコマンドを置く /usr/sbin に入っていて、Debian のふつうのユーザーの PATH(コマンドを探す場所の一覧)には /usr/sbin が入っていないためです。PATH のしくみは、Lv3 の環境変数の記事で説明しています。sudo をつけると、管理用の場所も探してくれます(PATH の中身は、環境により異なります)。

Status: inactive は「警備員はまだ仕事をしていない」という意味です。この状態でルールを足しても、通信は何も変わりません。だから、ルールの下書きは安全に練習できます。

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sudo ufw app list
sudo ufw default deny incoming
sudo ufw default allow outgoing
sudo ufw allow OpenSSH
sudo ufw show added

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw app list
Available applications:
  AIM
  Bonjour
…(途中省略)…
  OpenSSH
…(途中省略)…
  svnserve
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw default deny incoming
Default incoming policy changed to 'deny'
(be sure to update your rules accordingly)
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw default allow outgoing
Default outgoing policy changed to 'allow'
(be sure to update your rules accordingly)
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw allow OpenSSH
Rules updated
Rules updated (v6)
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw show added
Added user rules (see 'ufw status' for running firewall):
ufw allow OpenSSH

ufw app list には、ufw があらかじめ知っているアプリの名前が、アルファベット順にたくさん並びます(ここでは途中を省略しています)。その中に OpenSSH があることを確かめます。default の2つには、「ルールも合わせて見直してね」という意味の (be sure to update your rules accordingly) が出ます。Rules updated (v6) は、IPv6 用のルールも足したという意味です。

Debian 13での実行画面

  • default deny incoming:外から来る通信は、基本は断る
  • default allow outgoing:中から外への通信(apt や curl)は通す
  • allow OpenSSH:SSH(ポート 22)だけは通す

入れたばかりの ufw は、もともと「外からは断る・中からは通す」の設定になっています。ここでは、意味を確かめるためにあえて書いています。

最後に、もう一度 Status: inactive のままであることを確かめます。

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sudo ufw status

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw status
Status: inactive

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ufw を有効にする操作(この記事では試さず、文章だけで説明します)

ufw を有効にするコマンドは sudo ufw enable です。SSH を通すルール(allow OpenSSH)を入れ忘れたまま有効にすると、その瞬間に SSH が切れて、二度と入れなくなることがあります。SSH のポート番号を 22 から変えている場合は、その番号を通すルールが必要です。本物の VPS で有効にするときは、sudo ufw show added で SSH のルールがあることを確かめ、今のターミナルを閉じずに有効にして、別のターミナルからログインできるかを確かめてください。VPS 会社によっては、管理画面にも別のファイアウォールがあります。

🚫
「とりあえず全部のポートを開ける」はしない

つながらないからといって、sudo ufw allow 5678 のように、アプリのポートをインターネットにそのまま開けるのは危険です。n8n(=画面上で「ノード」というブロックをつないで、自動化の流れを作れるツール)などの管理画面は、まず SSH のトンネルや、自分のパソコンからだけ見られる形で使いましょう(VPS で n8n を動かす記事でくわしく説明します)。

🤖 詰まったらAIに聞こう:初期設定の順番を確かめたい

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Linuxの初心者です。VPSを借りたので、最初の設定をしようとしています。
締め出されないように、次の手順の順番と、各ステップのあとで確かめることを教えてください。
まちがえて入れなくなったときの戻し方も教えてください。

【VPSのOS】例:Ubuntu 24.04 / Debian 13
【いまの状態】例:rootでログインしている、作業用ユーザーはまだない
【やりたいこと】作業用ユーザー作成、鍵ログイン、パスワードログインの停止、ufwでSSHだけ通す
【sudo sshd -T | grep -Ei "^(permitrootlogin|passwordauthentication)" の結果】ここに貼る
【sudo ufw status verbose の結果】ここに貼る

🔒
AIに貼る前に:秘密情報やパスワードは貼らない

VPS の IP アドレス、root やユーザーのパスワード、管理画面のログイン情報、秘密鍵は貼らないでください。IP アドレスは「203.0.113.10」のようなダミーに置き換えましょう。設定ファイルを貼るときも、パスワードやトークン(=ログインした状態や、使ってよい範囲を表す文字列)が書かれていないか確かめてからにしてください。


後片づけ

ufw のルールの下書きを消し、練習用のユーザーを消します。

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sudo ufw delete allow OpenSSH
sudo ufw show added
sudo ufw status
sudo deluser --remove-home deploy
id deploy
cd ~/linux-practice
rm -r vps-test
ls
ls /home

(例)

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kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw delete allow OpenSSH
Rules updated
Rules updated (v6)
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw show added
Added user rules (see 'ufw status' for running firewall):
(None)
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo ufw status
Status: inactive
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ sudo deluser --remove-home deploy
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ id deploy
id: ‘deploy’: no such user
kaito@demo:~/linux-practice/vps-test$ cd ~/linux-practice
kaito@demo:~/linux-practice$ rm -r vps-test
kaito@demo:~/linux-practice$ ls
archive-test  chmod-test  edit-test  find-test  grep-test  link-test  perm-test  redirect-test
kaito@demo:~/linux-practice$ ls /home
kaito

sudo deluser --remove-home deploy は、Debian 13 では何も表示せずに終わりました。id deploy が no such user になり、ls /home に deploy がなければ、ユーザーとホームディレクトリが消えています。

ufw そのものを消したいときは sudo apt remove ufw で消せます(有効にしていなければ、残しておいても通信には影響しません)。前の記事で入れた SSH サーバーを使わない場合は、sudo systemctl disable --now ssh で止めておきましょう。


よくある質問

Q. usermod -G sudo deploy と、-a をつけずに打ってしまいました。

-a(append=付け足す)がないと、deploy が入っていたほかのグループから外れて、sudo だけになってしまいます。groups deploy で確かめ、足りないグループがあれば sudo usermod -aG グループ名 deploy で入れ直してください。自分(kaito)に対してまちがえると、自分が sudo を使えなくなることもあるので、-aG はセットで覚えましょう。

Q. sudo を使おうとしたら「deploy is not in the sudoers file」と表示されました。

sudo グループに入っていないか、グループに入れる前からログインしていたことが原因です。グループの変更は、新しくログインしたときから使われます。groups deploy に sudo があるのに出る場合は、一度ログアウトして入り直してください(この記事の su - deploy は、そのたびに新しくログインするので、すぐ使えました)。

Q. VPS の管理画面にもファイアウォールがあります。ufw と両方いりますか?

VPS 会社の管理画面のファイアウォール(「パケットフィルター」「セキュリティグループ」などの名前のこともあります)は、サーバーの外で通信を止めます。ufw はサーバーの中で止めます。両方使うと守りが2重になりますが、どちらか一方で SSH を止めると入れなくなるので、両方で SSH(ポート 22)が通っているかを確かめましょう。

Q. ufw limit OpenSSH という書き方を見かけました。

limit は、同じ相手から短い時間に何度もつながろうとすると、しばらく断るルールです。パスワードを当てずっぽうで試す攻撃を減らせます。ただし、SSH の鍵だけでログインする設定にしていれば、allow でも多くの場合は十分です。ufw のくわしい動きは、man ufw で確かめられます。


まとめ

  • VPS を借りたら「アップデート → 作業用ユーザー → 鍵ログイン確認 → SSH 強化 → ufw」の順番で進める
  • 作業用ユーザーは sudo adduser と sudo usermod -aG sudo で作る
  • 今の SSH の設定は sudo sshd -T、書き方の確認は sudo sshd -t
  • SSH の設定変更と ufw enable は、今のターミナルを閉じずに、別のターミナルで確かめる
  • ufw は default deny incoming + allow OpenSSH が基本。アプリのポートを安易に開けない
  • 入れなくなったときの戻り道(VPS の管理画面のコンソール)を先に確かめておく

次の記事では、サーバーでプログラムを動かし続けるための systemd を学びます。systemctl でサービスを起動したり、パソコンを起動したときに自動で動かしたりする方法です。


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