AIに手伝ってもらおうとしたけれど、
「なんだかピンとこない返答しか出てこない……」
そんな経験はないでしょうか?
実はそれ、AIの性能が足りないわけではなく、こちらの“問いかけ方”が少しだけ曖昧だったのかもしれません。
今回は、Obsidian × Cursor という構成で「自分の考えをAIと一緒に言語化する」ための、やさしいプロンプト入門をお届けします。
結論:AIには「目的」と「ゴールイメージ」を伝えることが大切
まず結論からお伝えすると、AIにうまく手伝ってもらうコツは、次のふたつを意識することです。
- 今、何をしたいのか(目的)
- 最終的にどうなっていたら満足か(ゴールイメージ)
この2点が伝わるように、短くても構いませんので具体的に伝えることがポイントです。
では、実際にどのように指示を出せばよいのか、背景も交えて見ていきましょう。
「プロンプト」とは?やさしく整理してみよう
そもそも「プロンプトって何?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。
プロンプトとは、AIに対する“お願いの言葉”や“指示文”のことです。
たとえば、次のようなやりとりも、すべてプロンプトです。
- この文を短くしてほしい
- 説明をわかりやすくして
- この段落をブログの導入文として整えて
つまり、AIはプロンプトによって働き方が変わる存在だと思ってください。
自分の頭の中で「ああしたい」「こうしたい」と思っていても、AIは読み取ってくれません。
なので、ちょっとだけ意識して「具体的に言葉にしてみる」ことが大切になります。
Obsidian × Cursor のプロンプトが必要な場面は?
この組み合わせでは、次のような場面でプロンプトが登場します。
- Obsidianで書いた文章をCursorで開いたあと
- 特定の文や段落を選択して右クリックしたとき
- 「AIに何かしてほしい」と思ったとき
たとえば、以下のようなMarkdownの1文があったとします。
- 1
習慣をつくるには、意志の強さよりも環境が大切。 この文を選択して、Cursorで「AIに編集してもらう」際に、どんなプロンプトを使うかが、結果のクオリティに大きく影響してきます。
良いプロンプトとは?最低限おさえたい3つのポイント
AIを活かすプロンプトには、「こう書かなければならない」という正解はありません。
でも、以下の3つを意識するだけで、ぐっと扱いやすくなります。
1. 目的をはっきりさせる
「何をしてほしいか」が伝わらないと、AIもあいまいな返答になってしまいます。
❌ よくある失敗例:
- 1
書き換えてください これは目的が伝わりません。
「どういう風に書き換えてほしいのか?」を補うと、伝わりやすくなります。
✅ 具体例:
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この文を、中学生にもわかるようにやさしく書き直してください。 2. ゴールのイメージを添える
「書き直して」と言っても、
- 短くしたいのか
- 丁寧にしたいのか
- 読みやすくしたいのか
では結果が大きく違います。
「できればこうなっていてほしい」というゴールのイメージを一言加えてみてください。
✅ 例:
- 1
この段落をブログの冒頭に使いたいので、読者の興味を引くようにやわらかいトーンで書き直してください。 3. 誰に向けているのかを伝える
読み手のイメージがあると、AIは適切なトーンに合わせてくれます。
対象読者が「初心者」なのか、「専門家」なのかで、表現のレベルも調整されます。
✅ 例:
- 1
この説明文を、初めて習慣化の本を読む人にも伝わるように整理してください。 初心者でもすぐ使える「定番プロンプト」例
以下に、Cursorでよく使われるプロンプトの“型”をいくつか紹介します。
文章に困ったとき、迷ったときにこのまま使っても構いません。
書き直し系
- 1
- 2
- 3
この文を、やわらかいトーンにして書き直してください。
この段落を3文くらいに分けてください。
冗長なので簡潔にしてください。 補足・説明追加系
- 1
- 2
この内容に、簡単な具体例を1つ追加してください。
読者がつまずきやすいポイントを補足してほしいです。 文体変換系
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- 2
中学生にも伝わるように表現を変えてください。
です・ます調に統一してください。 推敲アシスト系
- 1
- 2
この文の論理展開を、より明確にしてください。
この説明の順番を自然な流れに並び替えてください。 必要に応じて「○○のような文章を目指しています」と伝えてもいいです。
たとえば:
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noteに投稿するような読みやすい文章に整えてください。 Obsidianで書くときから「AIに頼る前提」でOK
少し意外かもしれませんが、Obsidianでメモを書くときに「どうせあとでAIに整えてもらう」と思って書くのは、悪いことではありません。
むしろ、荒削りなままでも書くハードルが下がり、手が止まらなくなることがあります。
たとえば:
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うまく伝えられないけど、習慣って「やらないことを決める」が大事な気がする。 こういう曖昧な表現でも、Cursorで次のように頼めば整理できます:
- 1
この文の言いたいことを明確にして、文章として整えてください。 するとAIは、
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習慣をつくるには、「何をやるか」よりも「何をやらないか」を決めることが大切です。 のような表現にしてくれるかもしれません。
自分の中のもやっとした感覚を、AIが言語化してくれる。
これが、Obsidian × Cursor の最大の魅力のひとつです。
AIへのプロンプトには「これが正しい」という形はありません。
少しずつ試しながら、「自分が伝えたいこと」が伝わる言い方を探していけば十分です。
大切なのは、
「なんか違う」と思ったときに黙ってしまうのではなく、
「もう少しこうしたい」と、言葉を足してみること。
それを重ねていくうちに、AIとの対話が自分の考えを深める時間になっていきます。
書く前に悩まなくて大丈夫です。
書いたあとに、AIと一緒に整えていけばいいのですから。
ObsidianとCursorの連携については、下記のページで実際に読んで良かった書籍を紹介しています。
気になる方はチェックしてみてね。Kindle Unlimitedに入っている人は無料で読めます。
